2020年。花水木の会は35周年をむかえます。障害のある子を持つ親たちの「就労の場を確保したい」という願いから生まれ、四半世紀をゆうに越す歴史を歩んできました。そしていま、さらなる変化のときを迎えています。
少子高齢化の傾向は強まり、社会保障の見直しが迫られています。テクノロジーの進化による恩恵を受けながら、真の豊かさとはなにかを突きつけられるような出来事もまた起きています。価値観が多様化するなか、共生と連帯が広がりつつも、他方では分断と不寛容もまた生まれています。政治・経済は複雑さを増し、自然環境は破壊の脅威に晒されている、そんな日常を私たちは生きています。
不確実なこの世界を生き抜く私たちにこれから必要とされるのは、柔軟性ではないでしょうか。環境も私たち自身も常に変化するなか、課題もまた絶えず変化し続けていきます。私たちは、自らを再編成し続けながら、新たなチャレンジをおそれず、試行錯誤を繰り返し、目の前にある課題とともに生きていくことでしょう。
花水木の会はこれから、地域の暮らしのなかで行政・企業・地域を繋ぎ、助け合い知恵を出し合ってゆくことをめざし、新しい歩みを進めていきます。環境や安全に配慮した、人間味あふれるコミュニティで、バランスのとれたより良い社会をつくっていこうと思います。ともに前へ、進んでいきましょう。