2021/11/25

ちょっと緑の苔があるのがちょうどいい。マルワ観賞魚(金魚・熱帯魚)

壁に作られた棚には蛍光灯の青白い光に照らされた30cm位の小さい水槽がいくつも並んでいる。他にも機材や餌が入った段ボールが無造作に置いてある。店の中ほどに作られた膝下の高さのシマには60cm位の大きめの水槽がいくつかあり、長さが10cm程ある大きな赤い金魚が何匹も尾ひれを揺らして泳いでいた。

 

どの水槽も上に蛍光と濾過機が載っていて、酸素を送るチューブやヒーターやらの電気コードがヘビみたいに張っている。店にはポンプのモーターのううーんという音とラジオからAM放送のトーク番組が流れている。なんだか実験を重ねながら何かを作り出す試験場みたいな雰囲気があった。そんななか店主齋藤さんの話はだんだん将棋と金魚の個性に。

 

(創業ってどんな感じだったんですか)
えーとね、これ先代がやってたんでね。昭和50年くらいかなー。多分。当時セトモノ屋さんだったんで。で、ここ柱があるじゃないですか。こっちが靴屋さんだった。でこっちがセトモノ屋さん。でその靴屋さんってのは斜向かいの、今ガレージになってるでしょ。あそこもと靴屋さんあったでしょ。そこの方が借りて。だから金魚のきの字も無かったですけど。
でまあ、先代の親父が釣りとか好きで。で、釣った魚を飾ってたらしいですよ。川魚。その時よく昔、金魚を売りにくる行商の方っていたんですよ。はい、金魚売りって江戸時代からあるじゃないですか。ああいう方が通った時に金魚たまたま買って、でそれも並べてたらしいですよ。そしたら、あのー、まあ水槽2、3個置いておいて。そしたら裏に、角に問屋さんが出来たんですよ。新しく。金魚専門の。
(はいはい)
そう、で問屋さんができて、でー、それから金魚を売るようになった。要はそん時から多分セトモノ下火になったんでしょうね。要は百円ショップとかで、これ聞いた話ですけど、なんか中国産の安いのが売れて、国産のってなかなか売れなくなってきたらしいんですよね。で、今現在セトモノ屋さん専門店てほとんどないじゃないですか。それで要は事業内容を変えるので金魚に切り替えた。で、その当時まだ小さい問屋さんだった時は金魚だけだったんですけど、それが谷原に移転して、いろんな熱帯魚とかも取り扱うようになったんで、それに乗じてどんどんこう増えってていう感じですかね。
 
(中略)
 
熱帯魚ブームっていうのあったらしいんですよ。僕はちょっとわからないんですけど。その時、金魚よりも熱帯魚の数が多かったですね。私が最初にここに来たのが1993年なんですけど、その時は
ほぼ熱帯魚が多くて、半分セトモノ、半分熱帯魚、金魚ちょろっとみたいな感じでしたね。

 

 

 

 

マルワ観賞魚|弁天通り商店街

練馬1丁目32−4 
営業時間:11時ー18時
火曜日定休
電話:03ー3992ー6965